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この章では,LANでカンざい整理くん3を使う場合の設定方法や注意事項を説明します。

はじめに

カンざい整理くん3は,特別なサーバーソフトを利用せずに,OSが標準でサポートしているファイルの共有機能のみを使って,カンざい整理くん3を同時に使えるように設計しています。ある破産者の処理を行っているときは,他のオペレータはその破産者の処理を行うことはできませんが,他の破産者の処理を行うことができます。
LANの設定方法等については当社のサポートの範囲外です。LANについて詳しくない場合は,お近くの業者に設定やサポートを依頼してください。
ネットワーク直結型ハードディスクを親機として使うのはお勧めしません。

動作条件

カンざい整理くんは,ピアツーピアのネットワークで動作するように設計しています。専用のサーバーは不要です。もちろん,専用のネットワークサーバーを利用して,高度な管理をしても構いません。
ネットワークに接続されているPCが対等になっているLANをピアツーピアと呼びます。
カンざい整理くん3は,補助メニューの動作環境で,破産者データ等のデータを置くフォルダを指定できます。このフォルダの設定をネットワーク上の共有フォルダに指定することにより,複数のオペレータがデータを共有してカンざい整理くんを動かすことができます。

インストール

親機の設定

①まず,ネットワーク上のどれか1台にカンざい整理くん3をインストールします。(ピアツーピア型のLANではサーバーは存在しないので)便宜上,このPCを親機と呼びます。親機で,カンざい整理くんが正常に動作するか確認します。
親機に設定するパソコンは,最も多い時間カンざい整理くんを利用するパソコンにすると良いでしょう。
後の操作のために,親機に決めたPCのネットワーク上での名前を確認して置いてください。確認方法はWindows XP Homeの場合は,コントロールパネルのシステムのコンピュータ名の画面を開きます。この画面のフルコンピュータ名のところの表記が,そのPCのネットワーク上の名前です。(変更ボタンを押して,違う名前に変更できます)
カンざい整理くんのインストール先のフォルダは,後でOSの機能を使って,他のPCからアクセスできるように共有に設定します。もし,D:ドライブに空きが十分ある場合なら,様々な理由から,インストール先としてD:ドライブ("D:\Kanzai")を選択することをお勧めします。
コンピュータ名やカンざい整理くんをインストールするフォルダには,漢字などの「全角文字」は使わず,半角の英数字で記述してください。(Windowsのバージョンによって全角文字の処理の仕方が異なるため)

②親機のカンざい整理くんをインストールしたフォルダを共有に設定し,他のPCから読み書き可能にします。共有の設定の仕方はWindowsのバージョンに異なります。Windows XP Homeの場合は,次のように行います。スタートメニューからマイコンピュータを選び,カンざい整理くんをインストールしたフォルダを探します。カンざい整理くんをインストールしたフォルダが見つかったら,それを右クリックします。

表示されたメニューから「共有とセキュリティ」を選びます。「ネットワーク上でこのフォルダを共有する」にチェックマーク入れ,共有名を入力します(共有名は"Kanzai"で構いません。全角文字は使わないでください。)「ネットワークユーザーによるファイルの変更を許可する」にチェックマークを入れます。

OKボタンを押して,この画面を閉じます。カンざい整理くんをインストールしたフォルダのアイコンが次のように共有していることを示すものに変わります。

以上で親機側の準備が終わりました。

子機の設定

子機で行うことは,親機のカンざい整理くんを起動するためのショートカットを作成することをと,カンざい整理くんが利用するOCXをインストールすることです。

①子機で,インターネット・エクスプローラを起動します。そして,アドレス欄に,半角で\\と入力し,親機のコンピュータ名を入力し,Enterキーを押します。

Internet Explorerは,ホームページの閲覧だけでなく,自分のコンピュータやネットワーク上のコンピュータ内のファイルを閲覧するためにも利用できます。

次のように親機のコンピュータ内で,共有に設定されているフォルダ(やプリンタ等)が表示され,親機で共有に設定したKanzaiフォルダも見えるはずです。

親機の設定を変更してから数分が経過しないと子機では親機の状態を見ることができません。

「Kanzai」フォルダをダブルクリックして,開きます。黄色い缶のアイコンが,カンざい整理くんのプログラム本体です。

親機のカンざい整理くんを起動するためにショットカットを作ります。まず,Kanzai.exe(黄色い缶のアイコン)を右クリックして,表示されたメニューからコピーを選びます。次に,このインターネットエクスプローラの画面を閉じて,ディスクトップを表示します。ディスクトップの空いた部分をどこでも構いませんから,右クリックします。表示されたメニューから「ショートカットの貼り付け」を選びます。ディスクトップに次のようなショットカットが作成されます。

「Kanzai.exeへのショートカット」では名前が長いので,名前を変更しましょう。ショートカットを右クリックして,表示されるメニューから名前の変更を選びます。そして,カンざい整理くんと入力してEnterキーを押します。

以上でショートカットが作成できました。

②OCXをインストールする。

ダウンロードのページから,「OCXのみのインストール」をクリックして,カンざい整理くんが利用するOCXをインストールするためのセットアッププログラムをダウンロードします。

OCXとはWindowsの機能を拡張するためのカスタムコントロールのこと。カンざい整理くん3では,郵便番号検索のためのPOST32.OCX(当社製)と,表形式での表示を行うためのMicrosoft Flex Grid Control(マイクロソフト製)の2つのOCXを使っています。

「保存」ボタンを押します。保存先を聞いてきます。保存先はどこでも構いません。例では,ディスクトップに保存しています。

保存ボタンを押すと,ダウンロードが開始されます。

閉じるボタンを押します。(「ダウンロードの完了後,このダイアログボックスを閉じる」にチェックマークが入っている場合は,自動的に閉じます。)

ダウンロードしたファイルocx_setup.exeを実行します。次のようなセキュリティ警告が表示されます。

インターネットからダウンロードしたファイルや他のPCからコピーしたファイルを実行する時に,このセキュリティ警告が表示されます。この警告を出す仕組みは,コンピュータウィルス等が勝手に起動してコンピュータウィルスに感染するのを防ぐために用意されました。

実行ボタンを押します。OCXのセットアッププログラムが起動します。

OCXのセットアッププログラムは,1回しか実行しませんので「この種類のファイルであれば常に警告する」チェックボックスにチェックマークが入ったままでも構いません。

画面の説明を確認しながら,「次へ」ボタンを何回か押して最後は完了ボタンを押すと,OCXのみがパソコンにインストールされます。

以上で,設定は終了しました。カンざい整理くんを起動してみてください。また,起動した後に必要に応じて動作環境の設定を行います。