新規物件登録

はじめに

最初に行うのが,物件の登録です。賃貸整理くんでは,建物の情報を先に登録し,そのあとで,部屋の情報を登録します。賃貸整理くんを開くと,建物一覧が表示されます。その建物をダブルクリックすると,建物内の部屋の情報が開きます。これは,紙ベースで物件管理をしている状況によく似ています。紙ベースの場合,建物台帳は棚に縦置きで横に並んでいますが,コンピュータ上では,画面上に横置きで縦に並んでいます。建物台帳を取り出して開くと,各部屋のファイルがあり,さらに各部屋のファイルを開くと,契約書等の書類が閉じられています。コンピュータ上でも全くこれと同じことを行っています。紙ベースと違うのは,コンピュータの場合は,必要事項を記入すれば計算を自動で行ってくれたり,あるいは,書類作成のボタンを押すと,関連する書類をすぐに作成することができます。また,LANで結べば,スタッフ一人ひとりの机の上のコンピュータ上で各種台帳を開くことができます。わざわざ,紙の台帳のある棚の所に行く必要がありません。賃貸整理くんは,コンピュータに不慣れなスタッフでも直観的な操作で,作業できるように設計したつもりです。社内の多くのスタッフが賃貸整理くんを使える状況になれたらいいなぁと考えています。

不動産会社に訪問した時に,人間コンピュータのような事務員に出会うことがあります。この事務員に聞けば,物件の情報も入居者の情報もほとんどの場合即座に答えてくれます。全く凄いなぁと感心します。ある意味コンピュータを超える最強の管理形態だと思います。一方で,その事務員が病気等で休んだ場合は会社の業務は途端に効率が悪くなります。その事務員も普通の人間です。たまには記憶間違いをすることもあるだろうし,精神的なプレッシャーたるや相当なものだと思います。できれば,コンピュータに管理を任せて,その事務員の負担を減らすべき時期ではないかと思います。

既に賃貸管理システムを利用されていて,賃貸整理くんに切り替えたいという場合があります。今使っている賃貸管理システムのデータをそのまま賃貸整理くんに移行できれば都合がよいのですが,コンピュータシステムによって,記憶している情報に違いがあるため,簡単には移行することができません。賃貸整理くんの操作を覚える意味でも,ゼロから物件を登録する方法をお勧めします。

建物の登録

ツールバーボタンの「新規物件」ボタンを押します。

表示されたダイアログに,建物に関する情報を入力してしていきます。ここでは,簡単に入力すべき項目について説明します。入力項目の詳細は,建物メニューをご覧ください。部屋の構成や家賃等,部屋毎に違う情報については,代表的な設定を入力してください。なお,後で,建物情報は修正することもできます。建物の階数と各階の戸数は正しく入力してください。「閉じる」ボタンを押すと,このダイアログが閉じられ,物件一覧の画面に登録した建物が表示されます。この建物をダブルクリックすると,この部屋に登録されている部屋が一覧表示されます。部屋の数は,建物情報を登録するときに入力した(建物の階数)×(各階の戸数)になります。

*のついた入力項目は,必ず入力する必要があります。

階ごとに戸数が違う場合(1階の全部が事務所,あるいは最上位階は,部屋の数が少ない)は,各階の部屋数で一番多いものを入力してください。余分に追加された部屋は,後で削除します。

建物の登録を中止する場合は,クローズボックス(×マークのついたボタン)をクリックしてください。

建物メニューは,①で主な機能を切り替え,②で画面を切り替えます。③でデータを閉じます。④にチェックを入れると,閉じた後に,物件一覧でその物件に○がつきます。⑤はおまけの画像です。補助メニューのオプション・おまけで表示する格言の種類を変えたり,更新することができます。

部屋の追加や削除

建物をダブルクリックして,建物内の部屋が見える状態にします。この状態で,部屋毎の違いを設定したり,不要な部屋を削除したり(あるいは追加したり)します。

部屋の削除

削除したい部屋を右クリックし,特殊な操作→部屋の削除を選びます。確認のダイアログが表示され,「はい」を選ぶと,部屋が削除されます。

部屋の追加

どの部屋でもいいので,右クリックし,特殊な操作→部屋の追加を選びます。建物内に部屋がひとつ追加されます。

部屋の移動(極めて稀な操作)

ある部屋を別の管理番号の建物に移動させたいことが稀にあります。移動させたい部屋の部屋の管理番号を変更し(例えば,管理番号011の203号室(管理番号011203)を管理番号023番号の建物に移動させたい場合は,管理番号を023203に変更します),右クリック・特殊な操作→部屋の移動を選びます。

部屋情報の修正

建物内の各部屋の情報を修正します。建物をダブルクリックして,建物内の部屋を表示した状態にします。次に,修正したい部屋をダブルクリックすると,処理メニューが開きます。処理メニューの詳細は,処理メニューをご覧ください。

物件情報

処理メニュー上部の物件情報ボタンを押して,この部屋の物件情報を確認したり変更することができます。基本情報タブでは,部屋の管理番号,構造,部屋構成等を変更できます。賃料・条件タブで,家賃等を設定します。設備・備品タブで設備関係を指定します。間取図・物件案内書タブで,この部屋の間取図および内部写真を登録します。また,物件案内チラシやインターネットでの物件広告用のセールスポイントを指定します。書類作成ボタンを押して,物件案内チラシを作成します。なお,他の部屋も同じ間取り・内部写真の場合も多いです。この場合は,「設定を建物の画像メモリーへコピー」ボタンを押します。この部屋の間取図や内部写真の情報が建物の画像メモリーと呼ばれる所に保存されます。次に別の部屋を開いて,「建物の画像メモリーから呼出」ボタンを押します。そうすると,間取図や内部写真の設定が一気に設定できます。入居可能日の指定がある場合は,入居可能日に日付を入力します。

入居者情報

契約者の情報を登録するには,処理メニュー上部の「入居者情報」ボタンを押します。勤務先や家賃の口座自動振替を行う場合はその口座情報を登録します。また,連帯保証人や同居人(家族)の情報も登録できます。今後,入居者獲得競争のための入居者サービスの向上が求めらる時代になってきています。例えば,契約者の子供が学校に進学した時にプレゼントを贈るとか,きめの細かなサービスが求められる可能性が高いです。同居人の情報はぜひ入力をお願いします。

契約情報

契約時処理ボタンを押して,契約書作成タブをクリックします。ここに契約日や(あれば)駐車場等を入力します。そして,契約確定にチェックを入れます。火災保険や浄水器レンタル等の付属契約がある場合には,オプション契約タブをクリックして,追加の契約の情報を記入します。

賃貸整理くんで,家賃等の管理をしない場合は,「契約確定」にチェックを入れないでください。契約確定にチェックを入れると,毎月請求書が(自動)発行され,(入金処理を行わないので)滞納者になってしまいます。また,これらのデータが増えるため,部屋ファイルが大きくなり,起動等に意味なく時間がかかってしまいます。